青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
新唐崎 しんからさき (坂本港 さかもとこう)
所在地:大津市下阪本六丁目?
開設年月日:不明
廃止年月日:1973(昭和48)年以降1976(昭和51)年以前?
付近:若宮神社 新唐崎水泳場・新唐崎公園 坂本港(坂本若宮港)
キロ程:下阪本から0.8キロ 比叡辻から0.3キロ (坂本港に0.2キロ)


今からちょうど60年前、1956(昭和31)年6月17日付の読売新聞滋賀版から↓

S31.6.17Y 新唐崎・裳立山b

※現在の感覚では、ある種差別的とも受け取れる表現がありますが、当時の時代背景を考え、原文を保つことを重視し、そのままにしております。

新唐崎に京都からバスが来ていたことが分かる他、現在は一種の「秘境駅」で余程の物好きしか降りないであろう「もたて山駅」(当時は「裳立山遊園地前駅」)付近にあった「もたて山キャンプ場」とを結び付けて行楽客を誘致していたことが分かります。

「新唐崎」バス停は、1973(昭和48)年の路線図には書かれていますが、1976(昭和51)年の路線図には記載がないので、この3年間のどこかで廃止されたのだろうと思われます。
1964(昭和39)年1月6日現在の路線図においては、新唐崎の更に0.2キロ湖寄りに「坂本港」というバス停があったように描かれていますが、後述の通り、場所を特定することが困難であるため、ここでは「新唐崎」と「坂本港」の2バス停は「新唐崎」としてまとめます。

『全国バス路線便覧』(1964)においては、「四条大宮-新唐崎(運行回数記載なし))」「京阪三条南口-新唐崎(往路1回復路3回)」の他、「浜大津-新唐崎-坂本ケーブル乗場(1往復)」などと書かれておりますので、どちらかというと近隣住民の足というより観光・行楽目的の京津国道線の延長のような路線が伸びていたようです。

『角川日本地名大辞典 25 滋賀県』を見てもなぜここを新唐崎と呼ぶのか分かりませんでした。唐崎に対して、新しい唐崎、というのはいったいどういうことなのでしょう。
現地の案内板によると、「唐崎の松の実生(みしょう)の苗をここに植えたから」ということだそうです。

DSC_0416.jpg

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↓新唐崎公園入口 あまり公園の入口という雰囲気ではありません。

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↓公園側から街を見ています。

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↓公園入口の案内板。"neighbour"? 例によってイギリス式のスペリングです。アメリカ式ならuのない、neighborです。そもそもpark for neiboursなんてそんなことを言って通じるのかな?

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1966(昭和41)年に開設されたということは、1964(昭和39)年の路線図が作られた段階では存在しなかったということです。公園として整備されたのがこの年ということで、水泳場としては存在したのでしょう。

↓こんなところがあるんですね…。

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1970(昭和45)年版の『奈良県・滋賀県市街地図集』によって確かめられるバス停位置は以下の通り、公園と若宮神社の間、大宮川橋の南詰です↓



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↓橋は何と80年も前のものです。

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この辺りで、1964(昭和39)年の路線図に記載のある比叡辻から0.3キロ、下阪本から0.8キロ※のキロ程にほぼぴったりです。

※この路線図に太間町の記載はなく、本バス停及び比叡辻の南隣は下阪本です。当時太間町は未設置か、江若交通だけの停留所だったのだろうと思われます。

渡った北側から南を望む。

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橋の南詰西側にあるのは比叡辻地蔵尊↓

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「坂本六地蔵」の1つです。『大津の伝説』(大津市教育委員会博物館建設室編1987)によると、地蔵は最澄の自作で、その後円仁が衆生が広く拝めるように、6か所に分置したものだということです(P52)。

↓湖に続く古い路地は近江高島辺りまで北上したのかと思わせるような雰囲気です。

IMG_6900.jpg

「営業キロ」と「実キロ」は食い違う、というのはよくある話ですが、試しに比叡辻から京阪坂本や来迎寺鐘化、下阪本など、付近のバス停で検索してみると、驚くほど正確であることが分かり、やはり新唐崎はこの位置なのかと思われます。

ただ、図の描かれ方を見ると、疑問も残ります。これについては次回改めて取り上げたいと思います。
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