青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
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引き続き、大谷です。

↓前回も少し触れましたが、「日本一のうなぎ」という大胆不敵なコピーが、ウナギには縁の薄そうな山の中でひときわ目を引くので、ずっと気になっていた「かねよ」

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↓うなぎが道路を渡ることもあるのでしょうか?? 

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でもウナギって、人為的な持ち込みは別にして、陸伝いを移動したとしか考えようがないような、どこにもつながっていない池などにいることもあるとか、不思議な話を時々聞きますね。

↓思い切って、食べてしまいましたwww

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日本一かどうかは私の貧しい食生活で鍛えられた舌では言いかねますが、でも、自負するだけの味です!!

↓上関寺の関蝉丸神社下社、片原町の関蝉丸神社上社とは別に、「蝉丸神社」があります。

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上の「村社」という文字が消されていますね。これは戦後廃止になった「社格」ですね。全国的にもこうして消された社格が多数あると思います。存在は公認されているものの、「格」はない無格社の上です。

↓このイチョウは雌の木で、私が行った時は銀杏(ぎんなん)の臭いとウナギを焼く匂いが混じって、最初は気持ち悪かったのに、だんだん慣れて、ふと気づけば様々な割合で混淆するにおいを楽しんでしまいました。

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この辺に住んでいるひとにとってはこれが秋の風物詩なのでしょう。

↓社殿

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なお、蝉丸神社参拝の時は、30分以内なら「かねよ」の駐車場を利用できるいきな計らいがあります。

↓秋に取材をし直しに来たのですが、まだ直っていません。

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↓「逢坂関址」とありますが、実は逢坂の関の正確な位置はよく分かっていません。

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↓そのそばには「ハン六」の二代目六兵衛がここで大津絵を売っていたという石碑が。

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恐らく大津市内在住、出身の方で「ハン六」の名前を見たこと、聞いたことがないひとはいないのではないかと思います。今は近畿圏を中心に店舗を展開している印刷・はんこ、表札や看板の有名な会社です。
「六兵衛」の名前は襲名することになっていて、戸籍上の本名かどうかは分かりませんが、4代目にあたる今の社長も六兵衛です。

この石碑に関する詳しいことは、「ハン六」の公式サイトを見てもよく分かりませんでしたが、そのルーツが大津絵にあるとは、さすがです。

そのそばには逢坂山に関わりのある百人一首三首の歌碑があります。

↓清少納言

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夜をこめて鳥の空音ははかるとも よに逢坂の関は許さじ(『後拾遺集』雑・940)

さすがです!細かい解説は長くなるので省きますが、和歌より漢詩が得意だったという清少納言、函谷関の故事を踏まえた見事な詠みぶりです。

競技かるたでは「二字決まり」といって、「を」まで読まれたら「よに」(=まさか よもや、の意)と書かれた取り札を取りに行けるので、「よをよに」と覚えておくのですが、その「よ」の繰り返しのリズムも心地よいです。

↓三条右大臣(藤原定方)

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名にし負はば逢坂山のさねかずらひとに知られで来るよしもがな(『後撰集』恋・701)

これは恋しいひとに逢うという意味の「逢う」と「逢坂山」、一夜を過ごすという意味の「共寝(小寝)」(さね)と「さねかずら」、「来る」と「手繰り寄せる」というニュアンスの「繰る」という3つの掛詞が豪華に盛り込まれた歌です。

さねかずらはつる性の植物なので、
「誰にも知られずにさねかずらの蔓で手繰り寄せるように、あなたを連れ出す方法があったらなあ」
という意味になります。

「名にし負はば」
と初句を、その必然性がないのにわざわざ字余りにして(「し」は強意の副助詞で、なくても意味は通じる)、アンバランスでリズムが一見崩れているようですが、音楽で言う三連符六連符のような、「アンバランスなバランス」「不安定な美しさ」があるようで、これからどんな話が始まるのだろう、と期待させられます。

でも少し凝り過ぎている嫌いがあって、何より逢坂峠を使っているというだけで、本当に峠そのものを詠(うた)っているわけではありません。もっとあっさりしていて覚えやすく、遥かに有名なのはやっぱり蝉丸でしょう↓

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これやこの行くもかへるも別れては知るも知らぬも逢坂の関 『後撰集』雑一・1089

「逢う」と「逢坂山」の掛詞以外特別な技巧がなく、古文独特の単語もないので、高校で古文を教わった程度の私のような方でも何となく楽しめる歌です。
(行く、帰る)、(知る、知らぬ)、(別れる、逢う)、と短い歌の中に3組6個の対立することばをちりばめているのはいやはや見事!蝉丸の力、そして日本語の力です。ひとがたくさんいるとも、ここは重要な交通路だとも何とも書いていませんが、それがこの一言だけでちゃんと分かるのです。

逢坂の関の賑わいと、交通の要衝としての重要性を、これ以上的確で簡潔に表現した文学作品は、これから地球が滅びるまでの間に絶対に生みだされないと思います。

次回もう1本大谷の記事を続けさせて頂きます。
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