青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
緑ヶ丘の一体何がどう緑ヶ丘なのか、地名事典や『大津市誌』などを当たってもよく分かりません。しかし、「緑ヶ丘」を冠したものがたくさんあります。

↓アパート

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この辺りだとやはり不動産屋さんも山科の店舗が担当なんですね。

↓クリニック

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↓そして電柱にも

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「ヤマフジ」とは、「山科」「藤尾」の略でしょうか。

「〇〇ヶ丘」というのは、京都の双ヶ丘(ならびがおか)や、仙台の榴ヶ岡(つつじがおか)のような歴史的な地名もありますが、新興住宅地で特によく見られる地名で、比較的新しいイメージがあります。
しかし、この緑ヶ丘は少なくとも昭和ひとけたの頃には既に用いられていた表現だということが分かりました。「〇〇ヶ丘」の住宅地の元祖ともいえる東京・目黒区の「自由が丘」が1929(昭和4)年に駅名になっていて、隣の「緑が丘」は1932(昭和7)年に町名になっていますが、それに負けない古さです。

海遊館の「シャークワールド」の中吊り広告が、サメが広告を食いちぎっている、と話題でしたが、このパンフレットも恐らく戦前としては斬新なデザインだったことでしょう↓

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でも、調べてみると、京阪電車で「1001」号車というのは、流線型でこの電車と全く雰囲気が違いました。リサーチ不足?

このパンフレットは平安神宮前駅があることや、別のページに「新京阪線」(今の阪急電鉄)という表記が見られることから、1943(昭和18)年から翌年までのごく短い期間しか使用されなかったものではないかと思います。

↓四宮と追分の間に「緑ヶ丘」「緑ヶ丘球場」と書かれているのを見て頂けるかと思います。

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京阪電車に詳しい方なら、きっとこの「緑ヶ丘運動場前」の臨時駅の存在をご存知でしょう。しかし、その位置ははっきりしていません。緑ヶ丘運動場の位置もよく分かりません。

でも、この辺りに確かにそれらは存在し、多くの人が集ったのです。
緑ヶ丘のバス停も、1928(昭和3)年の開設当初は「グラウンド前」という名称で、この緑ヶ丘運動場(緑ヶ丘球場)を指していることは間違いありませんので、緑ヶ丘運動場と臨時駅について一言も触れないというわけにはいきません。

様々な文献に当たって調べた末、戦前の大阪朝日新聞(現在の朝日新聞大阪本社)に、緑ヶ丘運動場ができた当時の記事を見つけました。

↓1927(昭和2)年7月22日付大阪朝日新聞

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当時は京津野球大会というのがあり、竣工したばかりの球場で早速に練習が始まったようです。

↓1927(昭和2)年7月23日付大阪朝日新聞

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三条から20分とあります。2分毎に発車って、そんなことして大丈夫なんでしょうか?そもそもそんなことができるほど車両があったのでしょうか。また、大会関係者専用の列車も運行されたことが分かります。

しかし、不思議なのは緑ヶ丘運動場前駅は、Wikipediaによると1931(昭和6)年7月23日に開設、1942(昭和17)年に廃止されたことになっているということです。それより4年前の新聞記事なのに、もう駅があったかのような書き方です。追分や四宮のことなら、そう書きそうな気がします。また、1943(昭和18)年頃のパンフなのに、もう廃止になっているはずの駅が印字されているということになります。
まあ、廃止の訂正し忘れはこの当時なら十分あり得る範囲だと思いますが、開設はやはり不思議です。

いずれにしろ、東京の自由が丘や緑が丘に引けを取らない古さです。

1927(昭和2)年7月24日付大阪朝日新聞↓

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『球跡 滋賀県高等学校野球連盟史』(滋賀県高等学校野球連盟編 1994)など、他の資料でもよく引用されているのがこの記事です。

今も使われている呼び方なのかよく分かりませんが、藤尾の北の山を「象ケ鼻」と言うようで、その麓に広がっていた、とあります。これが今のどのあたりなのか、この記事の写真や各種の地図から探し出してみました。

なお、資料を探し出すにあたって、C^ielblogoさんの、京津戦の緑ヶ丘グラウンドという記事を参考にさせて頂きました。ありがとうございました。

緑ヶ丘球場と緑ヶ丘運動場前駅の跡地探訪については次回詳しく書きます。
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