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青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
先日、大津市歴史博物館の「田上(たなかみ)手ぬぐい」展に行ってきました。

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仏像、古文書など、別に嫌いとは言いませんがかなりコアな歴史ファンでないと厳しいかなという展示や、大津百町など中心部に関する企画展が多く、田上のような郊外の、それも近現代の民俗的資料にスポットが当たるというのは珍しいのではないかと思います。

大津百町もいいのですが、ずっと市南部で暮らす私にとって、やっぱり(大津百町付近の狭義の)大津は本当の地元という意識はないので、こういう郊外地域の歴史も取り上げられると面白いです。

細かく調べたらもちろんいろいろあるのでしょうけれど、人口が少ないということはそれだけ書き残されたものも少ないし、近代以降は写された写真もどうしても少ないし、研究されたり展示されたりする資料があまりないのかもしれませんが。


古文書など、禁じられている部分以外は撮影自由だったので、一部撮影しました↓

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上の看板にも描かれているのですが、蝙蝠(こうもり)がマイナスイメージでないところは中国の影響でしょう。西欧では、実際に血を吸うコウモリなどほんの一部のごく限られた種類なのに、吸血鬼と結び付けられ、怖い気味の悪いものとされていて、とても農家の普通の主婦が身に着けるものにあしらわれるような生き物ではありません。

↓被り方も展示されていました。

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柄も、被り方も、年齢である程度決まっていたそうで、結び方の特徴などから、後ろ姿でも誰なのか分かったそうです。

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上田上と、田上の中でも上田上寄りの羽栗や森は、堂から、今の滋賀医大・県立図書館がある辺りを通って瀬田に買い物に行くというのがもともとのひとの流れで、それより西側、枝や里などはどちらかというと洗堰から石山駅前商店街に買い物に行く方が主流で、手ぬぐいを頭にかぶるというのも、その辺りを境に上田上方面だけの習慣だそうです。

手ぬぐい自体は特に変わったものではありませんが、被ることに特化したため、被った時に模様が出るような造りになっていて、大阪の商店でも、これは特に大津の田上向け、と区別されていたのだとか。

近くて遠い、滅多に行かない田上に久しぶりに行ってみました。写真に撮り損ないましたが、思えば市民センターの場所も知りませんでした。

↓上田上の中心、平野のローソン前の交差点。

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向こうに新名神が見えます。
40年、50年前には考えられなかった景色。

↓それでも、南郷や石山がなくしてしまったような雰囲気がまだあって、今の季節だと「日本の夏」という感じがします。

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↓袴腰山は栗東からでも確認できるのがすごいですが、田上からももちろん見えて、でも南郷から見た感じとはやはり違います。

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豊かな田園。明治時代の教科書では、量がたくさんとれるのは蒲生と甲賀で、品質の良いのは田上だと書かれているそうです(企画展パンフレットより)。

↓田上の歴史は砂防の歴史だということは、大津市で小学校時代を過ごした方なら誰でも『わたしたちの大津』で学びます。

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毎年のように田上、上田上、大石の3小学校を卒業する児童が植林をすると聞いたことがありますが、それでもまだ禿げているところは禿げています。

↓さすがに砂が多く感じられる大戸川

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↓上の写真の端にも写っている「荒戸橋」は通行止めになってからもうだいぶ経ちます。

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歩行者と自転車しか通れません。

↓田上と言って忘れてはならない帝産バスも、橋の袂に車庫があるので、長い間ルート変更を余儀なくされています。

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パンフレットや展示で、普段手ぬぐいをしている主婦たちも、よそに行く時は手ぬぐいを取っていたということなので、さすがにバスに乗って石山や、更には浜大津や京都までのたまの外出は手ぬぐいを取っていたのでしょう。

↓もう橋もきれいになっているし、そろそろ通行止め解除でいいのでは?と思っていたら、9月1日に渡り初めだそうです。

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大型車は9月2日から。……1日は普通車が「毒見」?
バスも2日からルートが元に戻されるのでしょうか。

共催者として「NEXCO西日本新名神大津事務所」の名前が入っています。どうもこの橋が工事用車両の通行路なのに、老朽化が進んでいたということのようです。

大津市と合併した時期が南郷・石山とは、田上学区で約20年、上田上学区に至っては30数年もずれている、ということだけで開発の速度や雰囲気の違いを説明できるわけではないと思いますが、やはり何らかの影響はあった気がします。

それによって逆にこうした貴重な文化が育まれてきたのかもしれませんが、これから先、住民の生活に吉と出るような開発なのか、そうでもないのかよく分かりません。
新名神高速道路の工事がまず草津田上ジャンクションまでの開通で一段落し、更に進む直前のこの段階での展覧会の開催に、何か節目というか因縁めいたものを感じてしまいます。



展覧会は8月27日までなので、記事UP日時点ではまだ間に合います。
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コメント
この記事へのコメント
田上(変換できず)
田上てぬぐいは初めて知りました。昔は手ぬぐいをかぶっている人って結構いましたね。
平野町交差点の景色、新名神を除いて30年ぐらい前とほぼ変わっていませんね。
京滋バイパスがなかった頃、国道1号線で草津方面と石山方面とを行き来するとき、国道合流地点の渋滞回避(大江3丁目交差点)で県道18号を抜け道としてよく走ってましたが、その頃の景色そのものです。懐かしいので今週末にでもドライブに行ってきます!
2017/08/16(水) 13:17:27 | 「滋賀大前」元住民☆哀愁 | #JHiVQ306[ 編集]
Re: 田上(変換できず)
「滋賀大前」元住民☆哀愁様、コメントありがとうございます。

> 田上てぬぐいは初めて知りました。

私も、生まれるずっと前に廃れてしまった習慣であり、聞いたことがありませんでした。

東海道五十三次の宿場町としてそれなりの歴史がある大津、城下町の膳所、正長の土一揆などで歴史の教科書でも取り上げられ、比叡山の東の入口として繁栄した坂本、琵琶湖最大の自治都市 堅田など、個性的な町々が連なる中では「周辺」の「日本の平均的な農村」に過ぎなく見えますが、実は調べるといろいろオンリーワンな特徴がまだまだあるのかもしれません。

> 平野町交差点の景色、新名神を除いて30年ぐらい前とほぼ変わっていませんね。

そうなんですね。私はほとんど行ったことがない地域なのですが、言われてみればそれほど新しい建物はなさそうですね。

> 京滋バイパスがなかった頃、国道1号線で草津方面と石山方面とを行き来するとき、国道合流地点の渋滞回避(大江3丁目交差点)で県道18号を抜け道としてよく走ってましたが、その頃の景色そのものです。懐かしいので今週末にでもドライブに行ってきます!

県道18号はいわゆる湖岸道路や近江大橋などのことですが、仰っているのは16号、又は108号のことでしょうか?
草津三丁目交差点の案内標識で左方向に「南郷」と書かれているのは、私が子どもの頃から変わっていませんが、そこに県道2号線と書かれているのが、岡本町南交差点でつながる108号線に直進で入ることで南郷まで一応つながる、ということのようですね。
2017/08/16(水) 21:08:41 | 喜撰猿丸 | #HdXTMQ3I[ 編集]
追伸
田上はちゃんと変換できます。

それどころか米原の小田(やないだ)や春照(すいじょう)も、叶匠寿庵(かのうしょうじゅあん)も出てきます。機種によるのでしょうか。
2017/08/16(水) 21:18:08 | 喜撰猿丸 | #HdXTMQ3I[ 編集]
Re: Re: 田上(変換できず)
レスありがとうございます。

>県道18号はいわゆる湖岸道路や近江大橋などのことですが、仰っているのは16号、又は108号のことでしょうか?

県道16号の間違いでした(笑)。
ローソン平野店(あんなところにコンビニがあるとは!)の交差点から南郷方面へ向かい、堂橋を渡って南郷洗堰を目指すルートです。
場合によっては30分ぐらいの時間短縮になり、重宝していました。
現在は京滋パイパスの側道が渋滞するようですので、利用価値はまだ残っているかも。

「田上」が変換できなかったのはGoogle日本語入力を使用した場合でした。
MS-IMEでは、小田・春照・叶匠寿庵・外畑・・おぉ、完璧!Goolgleでは無理!
でも寿長生の郷(すないのさと)・内畑(うちはた)はMSで変換できず、Googleでは変換可能。

文書変換でMSにイライラしてたのでGoogleを使っています。単語収録は一長一短ですね。
2017/08/17(木) 11:14:48 | 「滋賀大前」元住民☆哀愁 | #mQop/nM.[ 編集]
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