青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
皆様お久しぶりです。長らくお待たせして申し訳ありませんでした。本日から通常通りの編集を再開させて頂きますので、また宜しくお願い致します。

60年前の今日、1953(昭和28)年12月17日の滋賀日日新聞に、京阪バスが30日から大津市内を八の字に運転する、という予告記事が掲載されました↓

S28.12.17S 大津市内線運行開始b (2)

60年前……エビ豆や小鮎の佃煮――などは贅沢品なのか?――の朝食を食べ、しじみ汁の滴のついた箸で新聞のページをめくって、
「あなた!止めて下さい」
なんて妻に注意されながら、
「ああ」
と生返事でこの記事を読んだ夫、その夫を送り出した後家事の合間に一息ついて、
「便利になるわ」
なんて思いながら、この記事を読んだ妻。……大津や膳所の家々でこんな光景が繰り広げられたのかどうか分かりませんが、旧市街を往来するバスの開通はどんなふうに迎え入れられたのでしょう。

しかし、この記事だけではどういうルートを通るのか、年配で古くから旧市街に住んでいるひとでないとはっきりと分からない部分もあると思いますし、第一この記事だけでは、何が「八の字」なのかが分からないと思います。

この伏線となるような記事が、同年3月9日付滋賀日日新聞に掲載されています↓

S28.3.9S 京阪バス大津の山手と湖岸を8の字にb

ここでは三井寺でなく浜大津が起点で、膳所が折り返し地点となって、また浜大津に戻っています。しかし、結局石山駅が起終点と改められたようです。

バスの路線がはっきりとわかる最も古い地図は、私が知る限り、京都府立総合資料館に所蔵されている1962(昭和37)年版の「京阪神市街地図集」です。これと各紙の記述を参考にして、ルートを描くと、以下のようになります。

↓往路

旧大津市内線往路

↓復路

旧大津市内線復路

旧市街の道が狭くて、一方通行をせざるを得ないところがあったので、路線形状が「八の字」だと言っているのでしょう。

湖岸道路を走ったら早いのになんて思ったら大間違いで、全線開通まではまだ10年以上待たなければなりません。

↓こちらは、開通前の試運転の様子

S28.12.29S 大津市内線運行開始b2

社長や市長も乗っています。

ダイヤも書かれていますが、石山駅側からだけでなく、三井寺からも浜大津止まりの短距離区間便があったようです。

↓1953(昭和28)年12月26日付読売新聞滋賀版

S28.12.26Y 大津市内線運行開始b

↓1953(昭和28)年12月29日付朝日新聞滋賀版

S28.12.29A 大津市内バスあすからb

年末の変な時期の開通が不思議ですが、各紙で取り上げられていて、『京阪バス五十年史』にも記載があるので、開通はほぼ間違いないのでしょう。これだけ取り上げられるのだから、結構な話題だったようです。

京阪バス社内での正式呼称は、その後のダイヤ改正やストを報じる各紙の記述から「大津市内線」だったことが推測されますが、「大津市内線」と書くと、現在の「大津市内総合線」との区別がしにくくなるので、拙ブログでは旧大津市街を走っていたこと、既に廃止されていることを踏まえて、「旧大津市内線」とします。

また、バス停の位置や名称は原則として1962(昭和37)年版の「京阪神市街地図集」の記載を基準とします。開通当初の詳細な地図や路線図がないことや、新聞には復路に関するはっきりした記述がないといった事情があるためです。ご了承のほどお願い申し上げます。

60年前の京阪バス大津営業所でもきっとそうであったのと同じように、私も来る12月30日、三井寺からスタートすべく、鋭意準備中です。
取材については本路線の中心をなす膳所に関する土地勘が、大津市民でありながらほぼ皆無だったので、膳所出身の膳テツ様に全面的にバックアップして頂き、一から勉強しました。
三井寺から当時の往路を通って石山駅に至り、そのまま復路に巡回して、往路に重なるところまで取り上げる予定です。最低3-4か月はかかる長丁場になりそうですが、宜しければお付き合い下さい。
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コメント
この記事へのコメント
お久しぶりです。
御無沙汰していました。 野暮用に追われ、久しぶりにこちらにお邪魔してみれば、大変面白い特集をされています。。 どこから始まってるのかと、ここへ辿りつきました。 私もひとつひとつしっかりとじっくり拝見したいと思います。
2014/06/05(木) 16:47:31 | yume | #/eG2YYas[ 編集]
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