青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
西ノ庄 にしのしょう
所在地:(浜大津方面)大津市西ノ庄 (石山駅方面)大津市におの浜四丁目
開設年月日:1967(昭和42)年頃?
改称年月日:1970(昭和45)年8月頃? 労働会館前→西ノ庄
付近:西ノ庄会館 西網町集会所 大津プリンスホテル JT日本たばこ産業大津営業所(旧日本専売公社大津支局) (現在ないもの)近江鉄道大津営業所 膳所自動車教習所 滋賀県労働会館
キロ程:馬場一丁目から0.3キロ




1964(昭和39)年から現在の範囲が「大津市西の庄」とされています。もともと中世の「粟津荘」の西端に位置することに由来する地名で、江戸時代には、膳所城下町5ヵ村の1つとされました(『角川日本地名大辞典 25 滋賀県』P537)。

ここははっきりした位置関係が分かる1985(昭和60)年の住宅地図発行時点では、少なくとも現在とほぼ同じ場所にあるようです。

↓石山駅方面のバス停 浜大津方面を望んでいます。

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↓こちらは逆に石山駅方面を望んでいます。
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ここは上下両方向のバス停がほぼ相対しているのも特徴です。

↓浜大津方面のバス停付近から見た石山駅方面の停留所。

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↓近くには、地下鉄の駅でもあるのかと見紛うような立派な地下道出入口があります。

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確かに湖岸道路くらいのスケールだと、本当に地下鉄があっても変な気がしません。20年以上前ですが、本気で「大津市縦断地下鉄」なるものが企図されていたことなど、もう誰も覚えていないことでしょう。

英語で「地下鉄」というと、多くの方はsubwayだと思われるでしょうけれども、これはアメリカ英語で、イギリス英語ではundergroundです。逆にアメリカundergroundというと「地下道」の意味になって、イギリスではsubwayの方が「地下道」の意味になる、という実に厄介な「法則」を、この出入口を見てふと思い出しました。

アメリカ人にわざとここをイギリス風に"This is a subway."と紹介すると、
「OTSUにも地下鉄があるのか?KYOTOの地下鉄とつながっているのか?」
と思われるかもしれません。逆に、イギリス人やオーストラリア人にこれを"underground"というと混乱することでしょう。

↓地下道の薄暗さを忘れさせてくれるような楽しい絵が何枚も掲げられています。これは、バスでしょうか?

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↓何という偶然か、2013(平成25)年5月27日付拙稿新浜 【石山外畑線・宇治交通石山線16‐1】などで取り上げた「落穂寮」の寮生の方も関わっているようです。

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2007(平成19)年4月1日、養護学校などの特殊教育を行う学校を「特別支援学校」とする学校教育法の改正が行われましたが、滋賀県立の養護学校は名称を変更していません。
「大津養護学校」というものは存在しないので、病弱児教育が専門で、大津日赤病院に併設されている守山養護学校大津分校のことだろうと思います。県の掲示なのに、自前の学校の名称を正確に書かないというのはどういうことなのでしょう?

障害児の絵は全て芸術的に素晴らしいというようなステレオタイプな見方は嫌いですが、色の使い方や物の形の捉え方に特徴がある子どもが多いのは確かな気がします。

↓浜大津方面のバス停 浜大津方面を望んでいます。

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↓逆に石山方面を望んでいます。

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背景に大津プリンスホテルが写っていますが、湖岸道路上のバス停としては、一応最寄りとされていて、先ほどからの写真にも写っておりますように「大津プリンスホテル前」が副停留所名です。

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「西ノ庄」は私にとっては影が薄いバス停で、湖岸道路上のバス停を順番に思い出していく時、必ず漏れるのがここでした。

しかし、ここは実はいろいろな話題が多い場所で、忘れてはならないのは今、バローがある場所、以前大津プリンスホテルの駐車場だったところに、近江鉄道バスの大津営業所があったことです。
あった当時は何とも思いませんでしたが、今思えば京阪のエリアの中に堂々と作られた大胆な車庫でした。京阪バスの高槻営業所も他社局エリアと言えばそうなのですが、あれは戦後、京阪と阪急が再分離する時に枚方高槻線・枚方茨木線は京阪が運行するという契約になって、あの位置になったはずなので、ちょっと性格が違います。
まあ、あまり突き詰めると、京阪バスも八日市営業所というのがあったじゃないか、と言われるかもしれませんが。

私は全く記憶がないのですが、入庫のために近江鉄道バスには西ノ庄止まりの便があったそうです。

上の写真の、白いパーテーションで囲まれているところが、現在の「バロー大津店」です。

↓「取材」の時はまだ工事中でした。

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↓現在はすっかり買物スポットとして定着しました。

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更に、今プリンスホテルがある位置は、1986(昭和61)年以前は「ぜぜ自動車教習所」でした。
現在のぜぜ自動車教習所は、全然膳所ではない場所なので、なぜ「膳所」なのか?と思うひとは多いと思いますが、もともとは一応膳所と呼べるこの位置にあって、移転しても名前を変えなかったのでこのようになってしまったようです。

日本で一番古い自動車教習所である、東京の「尾久自動車教習所」も、東北線(宇都宮線)の尾久駅から遠く離れた、中央線の東小金井付近にあります。

自動車教習所の方が一足先に移転しており、近江鉄道バスの大津営業所は、少なくともプリンスホテル開業の前年、1988(昭和63)年まではこの位置にあったようです。

↓バローの裏手、現在モデルハウスが多数並んでいるところは、面積を考えると、営業所の方の敷地だったのかと思われます。

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また、1970(昭和45)年の、「奈良県・滋賀県市街地図集」(大阪人文社)によると、ここは、近江鉄道バスにおいては「膳所自動車教習所前」、京阪バスでは「労働会館前」という全く違うバス停名でした。
これについては、1970(昭和45)年7月20日付の滋賀日日新聞で「利用者もとまどう バス停に二つの名称」と書かれています。

1969(昭和44)年12月、「滋賀県労働会館」移転直後に、近江鉄道バスは自社系列の「膳所自動車教習所前」に改称したのに、京阪バスは「労働会館前」のままなので、名前が二重になっている上、移転後は「義仲寺」や「馬場一丁目」が最寄になった労働会館に行きたかったひとが、ここで降りて長い距離を歩かされた、と苦情が出た、とのことです。

県労働会館があったのは、1968(昭和43)年の住宅地図によると今のJT大津営業所の東、あいおいニッセイ同和損保大津ビルなどがある辺り↓だったようです。ただ、この「労働会館」というのが、今の何に相当する施設なのかがよく分かりません。

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↓因みに、移転後、「義仲寺」や「馬場一丁目」が最寄になったという新しい「労働会館」は、2002(平成14)年まで現在の「デ・リード・におの浜レイクサイドタワー」という、この写真に収めるのも大変な、大きなマンションの位置にありました。

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京阪バスはこの翌月にダイヤ改正を予定しているので、そのタイミングで「西ノ庄」にするとコメントしているため、どうやら「西ノ庄」というバス停名になったのは、今から44年前、1970(昭和45)年の8月らしいということは分かりましたが、ただ、それでもバス停名の統一は図られていません。京阪バス曰く、

「何も近江鉄道経営の教習所の名称をつけることはない」

出た!!京阪クオリティな???発言です。
なお、滋賀県の「旅客自動車協会」では、利用者の便を考えて県下のバス停名称を統一することを決め、石山から国道一号線経由で浜大津に至るまで、各会社の統一名称の共同標柱を立てた、ということです。その当時から全く同じものが使われているのかは分かりませんが、今、松ヶ枝町、京町通など、旧市街にかけての標柱が、湖岸道路の方ではなく、国道の方と同じタイプの標柱であるのは、この時の名残なのでしょう。
湖岸道路も統一が図られたものの、ここだけが別名称で残っており、当時の同協会は、

「京阪バス、近江鉄道に統一した名称をつけるよう働きかける」

と言っています。
私もここに膳所自動車教習所があった時代や、ましてバス停名が食い違っている時代は知らないので、何とか「西ノ庄」で落ち着いたのでしょう。

次は、丸の内町です。
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