青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
来迎寺鐘化前 らいこうじかねかまえ
所在地:大津市比叡辻二丁目
開設年月日:不明
廃止年月日:(京阪バスとして)1974(昭和49)年7月20日
付近:聖衆来迎寺 株式会社カネカ(旧鐘淵化学工業株式会社)滋賀工場
キロ程:木の岡団地前から0.5キロ




『角川日本地名大辞典 25 滋賀県』の「下阪本比叡辻町」の項には、伝教大師が地蔵教院を建て、のちに恵心僧都がここで弥陀聖衆の来迎を感得して、「聖衆来迎寺」と改めたという記述があります(P761)

来迎寺は、旧国道161号線の東側、北行きバス停の左手にあり、北行きのバス停のすぐそばに大きな標柱があります↓

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何なら、運転手さんはバス停より、来迎寺の標柱の方を目印にしていそうです。

このバス停は少なくとも1985(昭和60)年時点では現在の位置にバス停がありますが、1983(昭和58)年版の住宅地図では、北行きのバス停は交差点より南側にあったことになっています。
下の写真では、右手に写っている現在の北行きのバス停の、奥に見える道を挟んで向こう側の角、黒いワンボックスカーがいるあたりだろうと思います↓

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↓浜大津方面のバス停

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↓浜大津方面のバス停から道の反対側を望むと、来迎寺の門が見えます。

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↓来迎寺

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騒々しい国道から一歩中に入っただけで、別世界のような静けさです。湖西道路も湖西線もなかったような時代は、もっと往来が激しく、寺の中と外のギャップが大きかったのではないでしょうか。

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↓庭園は決して大きくありませんが、美しくまとまっています。

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↓毎年8月16日には、下の写真の「絹本著色六道絵」をはじめ、数々の寺宝が虫干しを兼ねて展示されます。

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普段は静かな境内も、この時ばかりはたくさんの拝観者で賑わいます。
私が行ったのは2014(平成26)年の8月16日で、雨がひどくて、虫干しどころか逆に湿らせるようなものだから、中止かな?と思ったらちゃんとやっていました。

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他の寺宝と違い、この六道絵の展示箇所は撮影が許されていますが、やはり間近で実物を見て頂くのが一番だと思います。分かりやすい解説もあって、いつまで眺めていても飽きません。

田山花袋(かたい)も次のように書いています。

この阪本で見るべきものは、來迎寺、西教寺の二つの寺である。ことに、來迎寺に藏されてある十界圖(=図)は、國寶(=国宝)としては名高いものであるが、これは頼んでも是非見せて貰はなければならないものであつた。
(田山花袋「阪本」『京阪一日の行樂』P633)



もう1つのバス停名の由来であるところの「鐘化」とは、「鐘淵化学工業株式会社」の略称「鐘化」のことです。2004(平成16)年9月1日、社名を「鐘淵化学工業株式会社」から、「株式会社カネカ」に変更しています。そのタイミングでなのか、いつの間にか江若交通浜大津線のバス停名も「来迎寺カネカ前」になっていますが、京阪バスが走っていた時代には関係ないことなので、本記事では「来迎寺鐘化前」と表記しております。
現在は資本、人事での関係は一切ないものの、もともとはカネボウ、つまり鐘淵紡績株式会社から分かれ出た会社です。
「鐘淵」とは東京都墨田区墨田を指している旧地名です。

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↓北向き全景

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個人的には2つも3つも地名や施設名を重ねたバス停名は好きではないのですが、こうして見ると、来迎寺とカネカに挟まれて、どちらを優先させるか迷うバス停であることはよく分かります。

次は、比叡辻です。
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