青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
予定を変更して、先に江若交通の「日本天台三総本山」連絡バスを取り上げます。

江若交通の公式サイトに、今月4日から12月7日までの土日祝日に、「日本天台三総本山」連絡バスが運行される旨、記載されているのをご覧になった方もいらっしゃることでしょう。

三井寺、延暦寺、西教寺において、この秋通常は非公開の文化財が公開されるため、この三ケ寺(延暦寺はケーブル連絡)と延暦寺にゆかりのある日吉大社と、大津駅、比叡山坂本駅、大津京駅を結んでいます。

大津駅-比叡山坂本駅間の運行は2往復しかなく、三井寺-ケーブル坂本駅口(京阪バスの旧「坂本ケーブル乗場」に相当)間は停車しないという奇抜さですが、8年前に廃止された京阪バスの29号経路を彷彿とさせるものなので、運行初日、早速乗りに行ってきました。

↓10月4日、大津駅前には乗場案内の看板が。

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↓1日9本のうち2本が比叡山坂本駅行、残りは大津京駅行きです。
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大津京駅行きも途中、浜大津さえ止まらず、三井寺だけ停車という大胆すぎる設定。

↓始発便。江若交通は、2008(平成20)年3月15日の大津京駅駅名改称以後も、「西大津駅」で通すとしていましたが、さすがに今回は「大津京駅」としています。

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↓そして待望の126系統、大津駅-比叡山坂本駅通しの系統です。

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利用者数は…微妙ですね(苦笑)。

それは思ひもかけない美しい湖水が、すぐその前に横(よこたわ)つてあらはれてゐたからである。こんなところから、こんな風に見えやうとは夢にも思はなかつた湖水が。
(中略)
そこからは、大津、石山に寄つた湖水の半面が隠すところなくあらはれて見えた。ことに、對岸の三上山の形の整正な姿が、ぽつかり獨立して湖水の上に浮かんでゐるのは何とも言はれなかつた。
(田山花袋「高穴穂宮址」『京阪一日の行楽』1927 P630)



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旧野添-琵琶湖病院前バス停間を走行すると、田山花袋(かたい)が大正の頃に見たのと変わらない三上山の美しい姿を望むことができます。

↓比叡山坂本駅 終点の運賃表

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いちいち名札を抜き差ししなくても、乗務員氏名が表示される最新システム!暫く乗らない間に京阪バスの大津営業所より新しくなっていました。個人情報保護を考えると良し悪しだと思いますが…。
(乗務員の方にお断りして撮影しております)

↓右の41系統、ケーブル坂本行き 年季が入っていますね。97年式のようです。もう浜大津線ではほとんど見ないのではないかと思います。左が総本山連絡バスの大津駅行ですが、パッと見ると浜大津線と区別がつきません。

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これでは停車しない停留所で、「乗客がいるのに通過した」と誤解を招くかもしれません。

大津駅-比叡山坂本駅間を通して乗ると、片道370円、往復740円もするので、500円の1日乗車券の方がお得です。

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地味ですが、一応京阪バスの16号経路も利用可、ということになっています。

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利益配分しないと、京阪バスが江若交通に利益供与しているみたいな変な話になってしまいますし、利用実績で配分することは不可能だと思うので、僅かでも一定額を払っているのだろうと思います。

車両やエンジン・機器、部品をやっているひとに比べ、運賃・制度面が専門というのは特にバスの場合はごく少数派だと思うのですが、私は、乗客にとって重要な運賃や乗車券類、共通乗車などの制度にはうるさいです。

(といって、私の憧れ阪急バス路線物語さんみたいな関数での計算→(対キロ区間制の運賃)なんてできません(汗。運賃にうるさいならそのくらいやれよ!と言われそうだけど、Σを使わずに「易しく」書いて下さっている式もチンプンカンプン。こういうのを見ると、理系ってかっこいいなあと思う…)

↓何とも言えない不思議な運賃です。どういう背景がありそうか、分かりやすく、色を付けてみました。

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もちろん私の推測ですから、100%の正確さは保証しかねます。

日吉大社前-京阪坂本間の210円というのは京阪バスの運賃の名残で、消費税改定前は200円だったはずです。本来、ここが京阪バスと、江若交通のエリアの境界で、ここから山側の県道浜大津伊香立線が京阪バスの運賃、ここから湖側、際川以北が江若交通の運賃でした。
但し、西教寺方面は江若交通のエリアとなっているので、比叡山坂本駅発西教寺行きは、江若エリア→京阪エリア→江若エリア、という走り方をしています。跨る区間は恐らく江若交通の対キロ区間制で運賃計算しても、230円以下なので、一見すると京阪バスの運賃かと思われるような230円の運賃となっているのでしょう。

路線が廃止になっても、或いは走ったことがない区間であっても、エリアというのは大事で、例えば大石小学校-小田原間のように、その区間を運行する会社が変わるからと言って、運賃制度そのものをごっそり変えてしまうという扱いは極めて異例でした。今回も京阪バスが廃止になっていても、運賃計算は少なくとも京阪坂本駅までは京阪バスの特殊区間制に基づくのが本来なのではなかろうかと思われますが、三井寺-ケーブル坂本駅口間と、これに跨る区間の運賃は、江若交通が自社の都合で決めているようです。

京阪バス時代は松ヶ枝町-京阪坂本間が2区、松ヶ枝町-比叡山坂本駅間が2区とみなす調整区間(京都京阪バスエリアである町並特区に跨る「醍醐地区」と同様に、本来対キロ区間制で計算してもおかしくないところを特殊区間制に準じた形に調整を掛けている)で、廃止時には運賃250円でした。消費税改定の現在も260円となるはずのところであり、110円もの差があることになりますが、そんなのじゃ儲からないと思われたのでしょうか。

ある会社の廃止路線跡を、別の事業者の路線が通る場合、その事業者の運賃制度に依拠する、という考え方をするならば、京阪バス廃止以前から定期路線がある京阪坂本駅-ケーブル坂本口(坂本ケーブル乗場)間も、京阪バスの廃止をきっかけに江若交通の対キロ区間制にしてしまうという考え方もあったのでしょうけれども、これは運賃の値下げを伴うことになって混乱が生じますし、その当時はもともとのエリアを重んじていたため、そうはしなかったのでしょう。

↓ルートの関係で、既設の停留所には停車できないため設けられている臨時の停留所。

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↓臨時の38系統。一般定期路線である31系統と何が違うのかと思ったら、日吉台を循環するかどうかの区別のようです。

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日吉台は1日乗車券の範囲には入っていません。

↓西教寺

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好天に恵まれたことや、非公開で今後の公開予定もない重要文化財を公開中であることから、大盛況でした。
駐車場も満車で一時行列ができたり出入りに難渋する様子もありました。
紅葉すると、大げさでなく本当にもっと駐車するのが大変になると思います。バスは輸送力にまだまだ余裕がありますので、皆様ぜひせっかく増発中のバスをご利用下さい。

別に江若交通から広告料なんてもらっていません(笑)が、拙ブログを訪問された方の1人でも乗って出かけようと思って下さる方がいらっしゃればと思います。

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(旧坂本ケーブル乗場-琵琶湖病院前間)

私も、紅葉の時期にもう一度ゆっくり訪れようと思います。その時は主に特別公開の重文等について取り上げられたらと思いますので、その節はまた宜しくお願い致します。
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