青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
新日本電気前 しんにほんでんきまえ
所在地:大津市晴嵐一丁目
開設年月日:不明
改称年月日:2008(平成20)年4月21日 関西日本電気前→NEC前
      時期不明 新日本電気前→関西日本電気前
付近:新日本電気株式会社(本社・滋賀工場)(現・ルネサス関西セミコンダクタ株式会社) 日本精工大津工場




「県病院前」を出るとすぐに大津市立粟津中学校です。大津市内では粟中(あわちゅう)と通称されています。南郷中学校など、大津市南部の中学校の母体ともいえる学校です。2012(平成24)年8月16日付拙稿昭和27年 大津市立南郷中学校通学問題Ⅰで、学校の系統樹や年表をUPしておりますので、宜しければご覧下さい。

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粟中の正門は湖岸側なのか、こちら側なのかどちらなのでしょう。どちらもそれらしいしっかりした構えの門で、どこをどう見ても正門と呼べるものがはっきり1か所しかない南郷中学校や石山中学校とは違います。

↓沿道には「粟津の松原」の名残というにはあまりに僅かな松の木が植わっています。
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粟津の松原の松の末裔なのでしょうか?この辺りの風景の変貌は、近江八景の中でも最も顕著なのではないでしょうか。
三島由紀夫は『絹と明察』の中でこう書きます。

「そろそろ粟津の晴嵐ですな」
と駒沢は首をもたげて言ったが、その粟津は一面の工場街で、枯れのこる松の数は、林立する煙突の数と比べものにならなかった。(「第一章 駒沢善次郎の風雅」P28)



この場面は、小説の中で1953(昭和28)年9月1日という設定ですので、旧大津市内線が開通する前年です。三島が滋賀県内を取材したのは実際には1964(昭和39)年のことですが、その約10年前でも既にこんな状態だったのでしょうか。

ただ、1943(昭和18)年には既に新日本電気の前身、今のルネサス関西セミコンダクタ株式会社の始祖ともいえる日本電気株式会社がこの地で操業を開始しており、小説の時代設定と同じ1953(昭和28)年11月にはバス通りを挟んで新日本電気とは反対の湖岸側に、現在の日本精工株式会社大津工場の前身、「西日本精工株式会社」が設立されています。

従って、枯れのこる松が、林立する煙突の数とは比べものにならないほど少なかったとしてもやはりおかしくなかったことでしょう。

↓粟津中学校の敷地の片隅にある石碑。「滋賀県農事試験場」(現滋賀県農業技術振興センター)の跡地であることを示しています。

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工業地域となっているこの場所が、農業の試験場だったとは。時代と産業の移り変わりを、決して大きいとは言えないこの石碑の前で目の当たりにした気分です。

↓石碑から歩を進めるとすぐ、石山商店街が歩行者天国になるときに迂回路として使われる通り。

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これを渡ると間もなく、現在の「NEC前」、旧大津市内線「新日本電気前」バス停が見えてきます。

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「新日本電気前」の停留所名はずいぶん長く続いたのだろうと思います。現在の「NEC前」に変更されたのは6年前だとはっきりわかるのですが、「新日本電気前」が「関西日本電気前」に改称された時期がよく分かりません。私もはっきり記憶しているので、そんなに古い時期ではないはずです。

↓こちらが正門。今は、普段は使われていないようです。

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↓石山駅方面

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旧大津市内線は、片循環だったので、石山駅方面にしかポールがなかったのだろうと思われます。
旧大津市内線があった時代のポール位置は到底分かりませんが、昭和40-50年代の住宅地図を見ても、ほぼこの位置で変わっていない様子です。

石山駅方面のポールは「粟津診療所」の前にありますが、この診療所も長い歴史がある様子です。

↓こちらは浜大津方面

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↓浜大津方面を振り返ります。

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次は、石山駅です。
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