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青いバス停

There have been buses for more than 90 years in Otsu City. 「専攻?」である大津営業所管内の京阪バスの歴史を主体とした交通関係の記事をはじめ、雑記を記しております。
(今回、交通関係の話題ほぼ0ですので、ご興味のない方はまた別の記事をお待ち下さい。すみません)

今年の秋は、例年にも増して、よくクラシックのコンサートに行きました。10月だけで4回、11月は2回行き、今月も2回行く予定にしています。ポピュラーなものは聴かないのか、と読者の方に訊かれたことがありますが、聴かないわけではありません。ただ、わざわざコンサート、ライブまで行くことはありません。

今秋、最初に行ったのは、10月2日付拙稿"This train's destination is changed to Tsuchiyama." で触れた、アルゼンチン人ピアニスト、ブルーノ=レオナルド・ゲルバー(Bruno Leonardo Gelber)のピアノリサイタル。アルゼンチン人といえば、圧倒的大多数がスペイン系ですが、彼はオーストリア系なのだそうです。

ゲルバー

脚が悪く、多分、お弟子さんかマネージャーだと思いますが、付き添いがないと、舞台で歩くのも不自由です。まさか太り過ぎで体重が支えきれないのか?と最初失礼なことを思ったのですが、後で、幼い頃の小児麻痺が原因と知りました。その彼に、3歳からピアノを教えたという彼の母は、どんな気持ちで、何を願いながらレッスンしていたのでしょう?その成果たる大輪の花は70歳になっても開いています。

ベートーヴェンは、他の作曲家に比べ、ある程度力とスピードでぐいぐい押していく部分が必要だと思いますが、それを見せつけるような、しかし無駄な力みのない、流れるような音の粒に圧倒される約2時間でした。

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29日は、西宮の兵庫県立芸術文化センターまで、「ベルリン・バロック・ゾリステンwith樫本大進」を聴きに行きました。樫本大進(かしもとだいしん 1979-)は話題の超有名人とあって、会場は満員、チケットを手に入れるのも苦労しました。

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ドイツ人の中にいたから余計にそう見えたのかもしれませんが、思っていたより小柄なんですね。でも、存在感のある、アクティブな演奏をしますね。ヴァイオリンと踊っている、と譬えているひとがいましたが、本当にある意味その通りで、他の演奏者にぶつからないかと思うくらい舞台を動き回り、それで自分なりにリズムを取っているようでした。

樫本大進 with ベルリン

ヴィヴァルディ『四季』の「冬」の第2楽章は、ちょっとテンポが速いのではないかと思いながら聴いていました。別にベルリン・バロック・ゾリステンが悪かったわけじゃないけど、やっぱり9日にザ・シンフォニーホールで聴いた「イ・ムジチ合奏団」は、『四季』の専門家だと言ってよい集団なので、魂が奪われたように夢中になってしまいました。
皆川達夫という音楽評論家が『バロック音楽』(講談社現代新書)の中で、ヴィヴァルディは品がないから嫌いなんて書いていましたが、「イ・ムジチ」の演奏を聞いて言っているのか甚だ疑問です。

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コンサートにアクシデントはつきもので、昨年12月29日付拙稿譜めくりの恐怖~誰にでも失敗はある…みたいな、結構大変なこともありますし、私程度の耳でも、明らかに今ミスしたと分かることもあります。でもそれをどう処理するのかも、プロの腕の見せ所だと私は思うのです。

今回の樫本大進の演奏でも、あ!と思うことが起きてしまいました。

J.S.バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」(BWV1043)の第3楽章を演奏し始めて間もなく、コツンともパツンともつかないような音がして、突然演奏が止まりました。

弦が切れたのです。

こうなると楽器を替えるか、弦を張り直すかするしか仕方なく、彼は舞台袖に消えてしまいました。後で調べると、どうも彼の演奏では、弦が切れることはそれほど珍しくないそうです。また、もっと近い席で見ていた方のブログによると、演奏を止めるほどではないものの、その後も何本かは切れていたそうですw 力強い演奏(?)なのかな?

2,3分で登場し直した彼を、聴衆はまた拍手で温かく迎えました。

2009(平成21)年5月、東京で開かれた「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2009 バッハとヨーロッパ」で、屋外でのピアノ演奏があったんですが、この時は風で楽譜がめくれて、やはりJ.S.バッハの、『プレリュードとフーガハ長調』(BWV545)という、聴いているのはいいけど、弾くのはものすごい難しい曲の演奏が止まるということがありました。

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曲が始まったばかりだったからよかったけど、なかなか楽譜がおとなしくしないので、演奏者の表情がイライラしているように見えて、鍵盤の叩き方もきつく感じられ、怒って帰ってしまわないか心配なほどでした。

結局この「ラ・フォル・ジュルネ」のピアニストは、最後はニコッと挨拶したので、ホッとしました。あとで私のピアノの先生(声楽科出身)にこの話をすると、

「ああ、ピアニストはどうしてもこうなるでしょう(と言ってピアノに覆い被さって、そこに集中する、というような仕草をする)。声楽や他の楽器は観客の方を向いて演奏するから、表情に気をつけるけど、ピアノだけやっているひとは、演奏の時観客を向かないから演奏している時の表情になかなか気がつかないんですね」

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なるほど。

(↓会場の周辺を走っていたバス。ラ・フォル・ジュルネと直接関係があったかどうか、もう忘れてしまった…)

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ピアノを10年ほど習っていた友人が、発表会に臨む私に、「何があっても最後まで弾き切るのが大事」だと餞(はなむけ)(?)のことばをくれましたが、人生も、失敗やアクシデントがないようにすることはもちろん、失敗や、自分の注意でもどうすることもできないようなアクシデントに見舞われたとしてもそこでどうするのか、それが大事なんだ、といつも思っています。
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